パナソニック、テレビ用液晶パネルから撤退 9月末で生産終了

 
決算発表の記者会見するパナソニックの津賀一宏社長(右)=4月28日、東京都港区

 パナソニックがテレビ用液晶パネルの生産から撤退する方針を固めたことが31日、分かった。価格下落が続く中、採算の確保が難しいと判断した。9月末をめどに姫路工場(兵庫県姫路市)での生産を終了する。同工場で働く約1千人の従業員のうち、100人程度を国内の他工場に配置転換する方向で検討を進めている。

 パナソニックはすでに取引先に撤退の意向を伝えた。同社が撤退すれば、国内でテレビ用液晶パネルを生産するのはシャープ系だけとなる。パナソニックはこれまでも海外の他社からパネルを調達しており、液晶テレビの生産と販売は継続する。

 姫路工場はパナソニックで唯一のテレビ用液晶パネルの生産拠点で、平成22年に稼働を開始。生産した液晶パネルを他社にも供給しているが、テレビ用を中心に激しい価格競争にさらされ、赤字が続いている。同工場では今後、医療機器や車載モニター向けなどテレビ用以外の液晶パネルの生産を行うものの、10月以降の生産量は約4分の1に縮小する方向だ。

 日本の電機大手は世界のテレビ市場で韓国、中国メーカーなどに押され、事業の縮小・撤退を余儀なくされている。パナソニックは25年度にプラズマテレビ事業から撤退。ソニーなど他の電機大手も、液晶パネルの採算悪化で他社との事業統合やテレビ用から撤退する動きが相次いだ。

 国内では現在、シャープが亀山工場(三重県亀山市)のほか、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業と共同運営する堺市の工場でテレビ用の液晶パネルの生産を行っている。