NTTレゾナント、進化する「goo」のAI

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NTTレゾナントの若井昌宏社長は戦略説明会で「ユーザーの目的や行動、生活シーンによってユーザーに最適化された“おもてなし”を意識したサービス展開を目指している」と話した

 ■IoTで「阿吽の呼吸」実現

 NTTレゾナントが運営する「goo」では、ユーザーの目的や行動、生活シーンによってユーザーに最適化されたサービス展開を目指している。これらを支える技術として、検索ナビゲーション技術や日本語処理技術に加え、自社AI(人工知能)の活用の強化に積極的に取り組んでいるが、さらに今後、“阿吽(あうん)の呼吸”でアクションを行うIoT(モノのインターネット)サービスのプロジェクトに取り組む予定だ。20日に行われた同社戦略説明会で、若井昌宏社長が明らかにした。

 ◆対話で旅先を提案

 自社AIを活用したBtoC向けのサービスとしては、2016年9月にQ&Aサービス「教えて!goo」の恋愛相談カテゴリーで、NTTグループのAI技術「corevo」を活用した恋愛相談サービスを開始。1万件の恋愛相談に対応してきた。7月には日本テレビ系列水曜ドラマ「過保護のカホコ」の主人公をキャラクター化したAIとLINEで会話できるサービス「AIカホコ」を展開。AIにキャラクター性を持たせた自然な対話技術を実現したという。

 これらに加え、ユーザーの興味・気分をAIが判別して旅先を提案する行動支援サービスをgoo旅行で導入する。一問一答形式ではなく、リアルタイムの対話を通してユーザーの関心を引き出すのが特徴。「癒やされたい」「のんびりしたい」といった曖昧な言葉でもユーザーに合わせた旅先を提案してくれる。教えて!gooの旅行に関するQ&Aデータや「gooブログ」の旅行体験記事、「goo旅行」の観光地情報、「goo地図」の地域情報といった複数のデータベースと連携することで実現したサービスだという。

 BtoBtoC向けのサービスとしては、検索エンジン「goo Search Solution」を提供。gooの検索機能、表記ゆれサポート機能、データ分析技術を活用できるのが特徴。当初はECサイト向けサービスとしての展開を想定したが、ニュースサイトや音楽配信サイトといったデジタルコンテンツサービスなど、さまざまな業種で活用されるようになったという。例えば、音楽配信サービスでは、難しい読みのアーティスト名の検索をAIがサポートすることで“0件ヒット”が減少、コンバージョンが20%向上したという。gooのAIを活用したソリューションは、このほかにも工場の製造機器の故障予防や運転効率化、画像認識を使ったドライブモニターなどさまざまな分野にも発展させるとしている。

 ◆ユーザー思考読解

 AI技術の開発に加え、IoTサービスにも力を入れる。対話型インターフェースを使ったIoTサービスを実現するためのプロジェクト「gSntk」にて、家族モニターを募集することを発表した。募集期間は9月20日~10月13日、首都圏に住む30世帯が対象。

 gSntkではセンサーやスマートロック、スマートライトなどIoTデバイスとgooが提供する既存コンテンツを連携し、ユーザーの行動状況に関わる情報を活用。「ユーザーの思考を読み解き、要求に先んじて、“阿吽の呼吸”でアクションを行うサービス」の開発を目指す。例えば、出勤時間に応じて天気情報やニュース情報を提示したり、寒い日には事前に暖房を入れることができるようにする。同プロジェクトではサービスのニーズや技術検証、日本で必要な法律の整備、ユーザーが抱えるリスクなども明らかにする狙いがある。

 同社ポータルサービス部門長の鈴木基久氏は「gooで展開する全てのサービスを対話型に作り変えていく覚悟で取り組んでいる」という。「これまでも“行動支援メディア”としてユーザーをサポートしてきたが、“有能な秘書”や“よき親友”として単純な質問・命令に答えるだけでなく、意思決定をサポートしたり雑談できるサービス開発を続けていきたい」と今後の展望を語った。(インプレスウオッチ)

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