LINE、クラウド接続のAIで「もう一度、世界一目指す」

現場の風

 □LINE取締役・舛田淳さん(40)

 --人工知能(AI)スピーカー「ウェーブ」の先行版の提供を始めた。狙いは

 「先行版の購入者には『開発プロセスに入ってくれませんか』と、思っている。機能も音声認識精度も最初は満足できないかもしれないが、使い続けてもらえれば、アップデート(更新)する。例えば、最初の(米グーグルのOS)アンドロイドのスマートフォンは褒められたものではなかったが、今では世界中の人が使っている」

 --アマゾンなど米国のIT大手のAIスピーカーと差別化できるところは

 「LINEのアプリのアカウントを通じて、外出先からウェーブに家電操作などを指示するというのは当社ならではだ。また、宅配便の再配達依頼など多くの企業が、LINEアカウントでサービスを提供しているが、ウェーブに音声指示することで、そうしたサービスをたくさんの人が使うものから順次、利用できるようにしたい」

 --音声スピーカーは飽きやすいともいわれている

 「アップデートのプロセスはLINEやツイッターなどで可能な限り共有したい。最初のLINEアプリは通話もスタンプもなかったが、さまざまな意見を聞いて改善した。これをウェーブでもできないかと考えている」

 --米IT大手のほかにも、KDDIやソニーなどAIスピーカーは群雄割拠の状況だが、勝算は

 「本気で社運を懸けて取り組んでいる。音声スピーカーが現在は主眼になっているが、大事なのはクラウドにつながったAIというスピーカーの中身の部分だ。AIが学習するデータを一番多く持てるのは誰なのかを米グーグルやアマゾン、中国のテンセントやバイドゥなど各社で競っている。われわれもメッセンジャーアプリで世界一を目指して挑戦していたように、もう一度、AIで世界一に挑戦する気持ちでやっている」

【プロフィル】舛田淳

 ますだ・じゅん 早大社会科学部中退。2003年6月グローバルコンテンツネットワーク取締役を経て08年10月ネイバージャパン(現LINE)入社。15年4月より現職。神奈川県出身。