エスユーエス 技術者派遣の拡大見込み、採用・教育強化

株式ニューカマー

 □エスユーエス・齋藤公男社長

 IT分野の技術者に特化した人材派遣事業を手掛けるエスユーエスは13日、東証マザーズ市場に新規上場した。円安による輸出の好調もあり、大手製造業を主要顧客として順調に業績を伸ばしている。IoT(モノのインターネット)の広がりや、ビッグデータ、人工知能(AI)などの技術革新の進展によって、技術者派遣市場は拡大が見込まれている。齋藤公男社長は「エンジニアの採用・教育を強化して収益拡大を目指す」と意気込んでいる。

 --事業の強みは

 「在籍している約1000人の正社員のうち7割がITエンジニアだ。同業他社に機械、電気、電子分野の派遣が多い中で、独自の大きな特徴の一つとなっている。本社のある京都を中心に、東京、大阪、名古屋、横浜など、ものづくりが盛んな地域に7カ所の拠点を展開している。また各自のキャリアプランに基づいた教育、サポートを実施し、仕事を提供している。キャリアパスの環境を提供することで、安定志向、起業家志望など、さまざまな価値観を持つエンジニアの人材確保につなげている」

 --人工知能(AI)の開発にも取り組んでいる

 「企業が求める人材を育成するための教育を行うツールを産学連携で開発した。組織で求められる行動特性、仕事に臨む姿勢・態度、本来持っている価値観・好み・資質などを測定して可視化し、教育効果を高めている。この実績を基に新卒採用時の多数の応募者から企業が求める人物像に適合するかを測定するAIエンジンを開発した。採用のミスマッチを防ぎ、導入企業の離職率低下に貢献する」

 --上場の理由は

 「知名度や信用度を向上させて、組織力、経営力を強化して会社を成長させるためだ。もともと半導体装置の設計に携わるエンジニアだったが、起業後は一人で経営戦略を立てて部下には実行させるだけだった。集団指導体制が確立できなかったため、課長以上に戦略立案をする知識を持たせようと、上場を目指す過程でガバナンスなどを全員で理解して取り組んでいる」

 --上場で得た資金は何に使うのか

 「現在7拠点で事業を行っているがさらにマーケットシェアを拡大させるため、2019年9月期までに中部、関東の製造業が盛んな地域に4拠点を新設する。基幹システム構築のほか、エンジニアの採用や専門知識を身につけるための教育にも充てる」

 --これからのビジネス展開について

 「エンジニア派遣の市場規模は17年度は約7500億円とみられているが、20年度までに9000億円に拡大すると見込まれている。AIやビッグデータなどが注目される第4次産業革命では、IT分野のエンジニア不足が懸念されている。ITエンジニアに特化した強みを生かし、機会を捉えて市場の伸び以上の成長を果たしたい」

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【プロフィル】齋藤公男

 さいとう・きみお 1987年4月スガイ機器入社。オーエムイクシード、フレックスジャパンを経て、99年9月エスユーエスを設立し、現職。48歳。大阪府出身。

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【会社概要】エスユーエス

 ▽本社=京都市下京区四条通烏丸東入ル長刀鉾町8 京都三井ビルディング5階

 ▽設立=1999年9月

 ▽資本金=3億6975万円

 ▽従業員=1249人 (2017年6月末時点)

 ▽売上高=60億200万円 (17年9月期予想)

 ▽事業内容=技術者派遣、コンサルティングなど

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