八千代銀行の松浦圭吾支店長代理(3)

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 □八千代銀行代々木支店の松浦圭吾支店長代理

 ■行員一人一人が複眼的な視点を 

 八千代銀行代々木支店は現在、営業係のうち、係長を除いた担当者は入行4年目までの若手が中心だ。支店長代理の松浦圭吾さんは、顧客の課題解決に向けた「アライアンス業務」に力を入れているが、外部連携を要する高度なソリューション提案にはハードルが高い面もある。

 そこで松浦さんは、アライアンス業務分野の勉強会やロールプレーイングを定期的に開催。若手担当者に各分野の基礎知識や対応法を身につけさせている。あわせて、担当者の訪問日誌を確認する際に「このお客さまのひと言は、こんなソリューションにつながるのではないかな」と適宜ヒントを与えるなど、「自ら考える力=想像力」の育成に注力している。

 「例えば、高齢の社長から『私もそろそろかな』と聞けたら、『一度、自社株の評価額を概算されてみませんか?』と自然に返せるようになるだけでよいのです。入り口をつかんで大まかなイメージさえ描ければ、『相続人が一人だけのお客さまに争族対策を提案する』といったような間違いもしません。提案がニーズにしっかり合致しているか見極める力も、想像力を駆使する経験を重ねることで自然と養われていくものだと思います」と、松浦さんは強調する。

 「言葉で指導するのは簡単だが、それだけでは部下は動かない」と考える松浦さんは、率先垂範を実践。最近では「ミラサポ」の専門家派遣先に同行するなど、自分の未経験分野にも積極的に足を踏み入れ、知見を高める労を惜しまない。

 「営業だから貸し出しの数字だけを気にしていればよいという時代は過ぎました。厳しい金融界を生き抜くため、行員一人一人が複眼的な視点を持てる環境をつくっていければと思います」と話す松浦さんのまなざしの先は、部下にとっても進むべき道筋として映っていることだろう。

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 (編集協力)近代セールス kindai-sales.co.jp