格安スマホ、大手系が攻勢 独立系は苦戦 一段の淘汰も

 
ビッグローブの新CMに出演する女優の山本美月さん(右端)と同社の有泉健社長(左から2人目)=28日、東京都港区

 格安スマートフォン市場で、携帯大手の子会社など「大手系」事業者が攻勢を強めている。ソフトバンク系のワイモバイルがシェア首位を盤石にし、1月にKDDIの傘下に入ったビッグローブも4年ぶりのCMなどで利用者増を図る。一方、携帯大手以外の「独立系」事業者は薄利経営が続き、苦戦を強いられている。「フリーテル」ブランドのプラスワン・マーケティングが格安SIM事業を楽天に売却したように、淘汰(とうた)が進む可能性もある。

 ビッグローブは29日から、女優の山本美月さんらが出演するテレビCMを放映。スマホのSIMカードを同社の格安SIMカードに差し替えてもらう「SIM替え」を合言葉に利用者を増やす考えだ。

 MM総研の調査などによると、格安スマホの利用者シェア(3月末時点)ではワイモバイルが200万件超で首位。KDDIもビッグローブなど子会社の格安スマホ事業で続く。大手系は豊富な資金力を背景に、独立系では難しいCMなどの宣伝活動や実店舗での販売で独立系を引き離す。これに対し独立系は、プラスワンが特色ある独自のスマホの開発・販売でアピールするなど大手系との差別化を図ってきた。

 携帯電話市場はNTTドコモなど携帯3社の寡占が続き、総務省は2年前から3社と格安スマホ事業者の競争を促すことで、高止まりしている携帯電話料金を引き下げようとしてきた。結果、3社は昨年以降、格安スマホを意識した料金プランを打ち出し、料金競争が活発化している。

 ただ、格安スマホ市場で大手系が独立系を圧倒してしまうと、携帯電話市場全体の料金競争に悪影響が出る可能性もある。MM総研の横田英明取締役も「総務省の努力も元のもくあみになる」と指摘している。