広島の酒、首都圏で“熱く”アピール

Sakeから観光立国
東京試飲会に参加した広島研酒会のメンバー=東京・有楽町

 □平出淑恵(酒サムライコーディネーター)

 広島研酒会は広島県内の蔵元やその後継者、製造担当者ら若手有志29人(29蔵元)で構成され、広島県産酒の需要促進や品質向上を目指し、勉強会や試飲会を通じて会員相互の情報交換や交流を行っている。筆者は、今月10日に東京・有楽町の東京交通会館で行われた、同会主催の業者向け東京試飲会にメディアとして招かれた。

 主な活動は5月に総会&研修会、7月に県内外の日本酒専門店も参加する市販酒持ち寄り利き酒勉強会、そして9月の東京試飲会などだ。会員の多くが蔵元杜氏(とうじ)や製造担当者のため、活動期間が限られる。

 東京試飲会は2015年から始めて今年で3回目。「仁義ある広島地酒2017」と銘打ったこの会には、広島カープのユニホームを着た蔵元もいて、熱い雰囲気だ。

 20年に向けてますます東京を中心とする首都圏は大きな市場になってきている。15年より前には、広島県酒造組合が東京で開くイベントは、1月の「ふるさと祭り東京」と「日本酒フェア」への出展だけ。しかもどちらも一般消費者対象で、プロ向けはなかった。

 そこで同酒造組合は、手を付けていなかった活動で首都圏市場に広島県産酒をアプローチしたいと考え、プロ向けの試飲会を東京で実施することにした。

 賀茂泉酒造(広島県東広島市)の副社長で、研酒会の代表を務める前垣壽宏幹事長は、広島県産酒には地元広島の市場をメインにしている蔵元が多いが、全国の銘醸蔵元がしのぎを削る首都圏市場で評価されることは、ひいては広島の地酒市場にもいい影響を与えてくれる、とみている。

 ちょうど3年前頃からカープの活躍や広島ブランドショップTauのオープンなどもあり、首都圏でも“広島”の認知度や好感度が上がってきていると感じているという。

 前垣氏は、「酒どころとして認知度はまだまだ低いが、酒販店や飲食店での店内シェアを上げることで、広島の酒についてももっと知ってもらいたい」と熱く語っていた。

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【プロフィル】平出淑恵

 ひらいで・としえ 1962年東京生まれ。83年、日本航空入社、国際線担当客室乗務員を経て、2011年、コーポ・サチを設立、社長に就任。世界最大規模のワイン審査会、インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)の日本代表。日本ソムリエ協会理事、観光庁酒蔵ツーリズム推進協議会メンバー、ミス日本酒顧問などを務める。