ガス小売り全面自由化から半年 切り替え36万件余2%止まり

 

 都市ガスの小売りが全面自由化し、10月1日で半年を迎える。家庭向け契約の切り替えは8月25日時点で累計36万7079件と、全体の約2%にとどまる。天然ガス調達など新規参入の壁が高いことが要因だが、徐々に競争の兆しは見え始めている。

 ガス小売りの自由化は、電力・ガスの一括契約による料金割り引きなど競争を起こし、利用者への恩恵が期待された。

 だが、自由化の大きな効果は出ていない。電力は昨年9月時点で全体の5.6%に相当する約349万件が切り替えたのに対し、ガスの件数は10分の1程度とわずかだ。背景には新規参入の難しさがある。天然ガスを輸入に頼る日本で調達できるのは「ガス会社以外は、火力発電所を持つ電力会社ぐらい」(業界関係者)。電力のような卸市場がないことも響いている。

 関西地方に比べて切り替え件数の少ない関東は、東京ガスの最大のライバルと目される東京電力ホールディングス(HD)の出遅れも響いた。東電HDは7月から家庭向けガス供給を開始し、今月19日時点で2万7000件以上を獲得し、巻き返しを図っているところだ。

 ■地域別のガス契約切り替え申込件数

 関東/7万1154

 中部・北陸/5万8302

 近畿/20万3937

 九州/3万3686

 全国/36万7079

 ※4月1日から8月25日までの累積値。北海道、東北、中国、四国、沖縄は切り替えなし