野村などが「つみたてNISA」受け付け開始 投資初心者の長期資産形成促す

 
証券業界は「つみたてNISA」で新規顧客の開拓を狙う=2日、東京都中央区の野村証券本店営業部

 積み立て型の少額投資非課税制度「つみたてNISA」が来年1月にスタートするのを控え、野村証券や大和証券は2日、口座開設の申し込み受け付けを開始した。現行のNISAに比べると年間の非課税投資枠は小さいが、得られた運用益や配当金が課税されない期間は大幅に長く、投資初心者を中心に息の長い資産形成を促す。対象が低コストの金融商品に限られ、運用・販売する側は利益を得にくいとの声があるが、業界では新規顧客の開拓につなげたいとの期待がある。

 2014年に始まったNISAは年間120万円の非課税投資枠があり、5年間で最大600万円を非課税で投資できる。これに対し、つみたてNISAは年間の非課税投資枠は40万円で、非課税期間は20年間。非課税での最大投資可能額は800万円とNISAを上回る。

 ただ、NISAで認められた上場株式は運用の対象商品に含まれず、購入できるのは公募で発行された株式投資信託や上場投資信託(ETF)のうち一定の要件を満たした商品に限られる。また、NISAは年間の限度額である120万円を一括投資できるが、つみたてNISAは一度に40万円分をまとめて購入することはできない。

 野村証券はスタート時点で日経平均株価に連動する投資信託など4商品を扱う予定で、運用や管理にかかる費用の信託報酬は「業界最低水準で提供する」(山崎将宏投信企画課長)。大和証券も12商品で始める。

 みずほ証券は11月上旬をめどに口座開設の申し込み受け付けを開始予定。インターネット証券の楽天証券や松井証券などは一足先に9月下旬から始めた。

 つみたてNISAの対象商品は信託報酬が低く、販売手数料もゼロ円で、運用側や売る側はもうからないとの声もあるが、野村証券の福田和之商品企画部長は「投資初心者にドアをノックしてもらうための入り口になる」と評価。投資信託協会の岩崎俊博会長も「個人型確定拠出年金と並んで、長期的資産形成の重要なツールとして期待されている」と話す。金融庁は2日、つみたてNISAの対象商品について同日時点で103の届け出があったと発表。今後も増加の見込みという。(森田晶宏)

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