柏崎刈羽「合格」BWR審査に弾みつくか 基準超える対策に高評価

 
新潟県の東京電力柏崎刈羽原発の6号機(右)と7号機=9月30日(共同通信社機から)

 実質合格が決まった東京電力柏崎刈羽原発6、7号機と同じ沸騰水型(BWR)では、ほかに7原発が安全審査を申請している。BWR審査書のひな型ができたことで審査の加速が期待される一方、東電が同原発で自主的に導入した安全対策が「新規制基準を超えた対策」と評価され、原子力規制委員会は4日の会合で他のBWRにも同じ対策を求める方針を決定。「柏崎刈羽合格」が他の原発に及ぼす影響が注目されている。

 これまで安全審査に合格した6原発12基はすべて加圧水型(PWR)。BWRはPWRより原子炉格納容器が小さく、事故の深刻化が早いといった特徴があり、規制委では別々のチームが審査している。

 現状では来年11月に運転開始40年の期限を迎える日本原子力発電東海第2原発(茨城県)の審査が先行しており、ほかに東北電力の女川原発2号機(宮城県)と東通原発1号機(青森県)、中部電力の浜岡原発4号機(静岡県)、中国電力の島根原発2号機(島根県)などが続く。ただ、規制委の担当者は「プラント審査のスタート地点に着いているのは東海第2と女川だけ」とし、「他は活断層で審査が停滞している原発が多く、大幅な加速は難しい」と指摘する。

 一方、規制委が評価した東電の安全対策は、炉心損傷時に水蒸気で格納容器が破裂するのを防ぐため導入した「代替循環冷却系」システムなどだ。

 新規制基準では格納容器の圧力を下げるため水蒸気を外に逃す「フィルター付きベント」の設置を義務づけているが、放射性物質も漏洩(ろうえい)してしまう。車載式の冷却装置などを組み合わせた代替循環冷却系では、ベントが必要な事態を防げるとしている。

 こうした安全対策は審査で東電の技術力が評価された理由ともなっており、規制委は今後、新規制基準に反映させる。東海第2原発の審査では既に代替循環冷却系を導入しており、他のBWRでも「プラント審査を再開できれば、基準改正を待たずに求めていく」(規制委)という。

Read more