9月の米新車販売6.1%増、トヨタ牽引 ハービー被害で買い替え促進

提供:ブルームバーグ
ハリケーン「ハービー」は住宅や自動車に大きな被害をもたらした=8月26日、米テキサス州ロックポート(AP)

 9月の米国新車販売台数は南部を襲ったハリケーン「ハービー」の被害による買い替え需要を追い風に、今年に入って初めて拡大した。牽引(けんいん)役となったのはトヨタ自動車で、前年同月比15%増の22万5532台と全社中で最も高い伸びを示した。販売シェアも米フォード・モーターの22万1643台を抜き、27万9397台を販売した米ゼネラル・モーターズ(GM)に次ぐ2位の座に浮上した。

 05年7月以来の最高

 9月の米新車販売は3日発表した大手メーカーの全てがアナリスト予想を上回る販売台数となり、市場全体が好調だった。調査会社オートデータによると、9月の業界全体での新車販売台数は同6.1%増の152万3867台となり、季節調整後ベースの年率換算で1860万台と、2005年7月以来の最高となった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたアナリスト予想平均は1740万台だった。

 米新車市場は販売台数が過去最高だった16年と異なり、17年は年初から販売が落ち込んでいた。このため、多大な損害をもたらしたハービーは、自動車業界にとってはカンフル剤となった可能性がある。

 自動車購入ウェブサイト、オートトレーダー・ドット・コムのアナリスト、ミシェル・クレブス氏は電話で「嵐が去った後、人々は速やかに自動車販売店に出向いた」と指摘。この動向は「10月、場合によっては11月にかけて続く見通しだ」と話した。

 トヨタはクロスオーバー「RAV4」が同44%増と大きく伸ばし、全体を押し上げた。セダンの主力である新型「カムリ」も好調で、ライトトラック部門も29%の伸びとなった。

 トヨタ子会社の米国販売担当バイスプレジデントを務めるデービッド・クライスト氏は9月の米国販売について、「ハリケーン後の買い替え需要が直接的な要因となり、特にテキサス州で大きく伸ばした。今回の数字は米国の年間販売台数3年連続1700万台達成に大きく寄与する」との見方を示した。

 フォードは9月にハービーによる影響が約5000台の追加販売につながったと、米国販売責任者のマーク・ラネーブ氏が指摘する。ハービーが「今後2、3カ月にかけ、当社事業と業界に対する一定の追い風になり続けると見込んでいる」とする一方、「ハービー効果を除いても、ビジネスは当社ばかりではなく業界全体で堅調だ」と電話会見で話した。

 日産の米国販売も9.5%増と、アナリスト予想(8.7%増)を大きく上回った。クロスオーバーSUV「ローグ」が47%増と、好調だったことが寄与した。

 大口顧客向け好調

 北米日産のジュディ・ウィーラー副社長(営業担当)は「ハリケーンの影響で、レンタカー会社など大口顧客向けの販売は目標の15%増を上回った」と説明。「他社の多くも同じ理由で大口顧客向けの販売を伸ばしている」と指摘した。

 高級車部門では、ドイツの自動車メーカー、ダイムラー傘下の「メルセデス・ベンツ」がトヨタの「レクサス」を上回り、今年の米高級市場でリードを広げた。

 メルセデスは7、8月とレクサスに後れを取っていたが、9月はレクサスを3000台近く上回り、高級車販売でトップの座を奪還した。9月の好調な販売実績を受け、メルセデスは今年の販売で首位を維持したい意向だ。

 2位を争うのはレクサスとBMW。BMWは年初来の販売台数でレクサスを約500台差でリードしている。(ブルームバーグ Jamie Butters、Keith Naughton)

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