野菜出張販売のヴァカボ 健康経営注力企業をターゲット

 
食のスペシャリストが健康や料理に役立つ知識を楽しく伝えて野菜の販売・配布をする事業所向けサービス=東京都品川区

 地産地消野菜の出張販売を手掛けるヴァカボ(東京都中央区)は、事業所向けサービスに乗り出した。これまでは集客を目的とした商業施設や住宅展示場、パチンコ店などでの販売が中心だったが、従業員の健康管理を経営課題としてとらえる健康経営の考え方が企業の間に広がり、長期間にわたり安定的に受注できることから注力していく。初年度は、健康経営に高い関心を持つIT、外資系企業を中心に100社への導入を計画している。将来的には事業所向けを売上高全体の6割を占めるまでに成長させる。

 初の事業所向け野菜販売は、インターネット広告会社のソネット・メディア・ネットワークスで実施された。昼休み、本社のフロアに、三ツ木農園(東京都調布市)からその日の朝仕入れたオークリーフレタス、ナス、タマネギ、ピーマンなど14種類の野菜を展示。集まった従業員を前に野菜ソムリエの藤田久美子さんが食べ方や保存方法、健康のための知識などを披露した。

 藤田さんは「タマネギをあめ色に早く炒める方法は、次の3つのうち何番でしょうか」などとパネルを手に、調理方法のほかメタボ対策についてもクイズ形式で紹介。一方的に話すだけではなく受講者参加型の講座にすることで、楽しく食と健康に関する興味を喚起した。

 事業所へ出店を依頼する場合の費用は3万2400円から。野菜は、安い価格で販売するか、無料で配布する。今回は無料。ソネット・メディアでは「健康経営を具体的な形で実践するため、福利厚生の一環として導入した。従業員の意見を募り、今後どの程度のペースで開くかを決める」としている。

 野菜の出張販売は商業施設向けに2015年から手掛けてきた。農薬や化学肥料に極力頼らない安心で安全な野菜を生産する農家から、年間を通して一定の価格で購入し、経営安定に寄与している。スーパーの店頭には並ばない規格外の野菜も買い付けている。

 今後は所属している野菜ソムリエや管理栄養士を活用し「レシピをつくってほしい」といった食に関わる要望に応えるクラウドソーシングサービスを立ち上げる。食品メーカーとのコラボレーションも進め、調味料をはじめ新商品PRも行う。

 長岡康生社長は「健康経営を実践する具体的なツールとして、多くの企業に活用してもらいたい」としている。

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