日産、116万台のリコール届け出 国交相、新車登録制見直し検討表明

 

 日産自動車は6日、国の規定に反して新車を無資格検査していた問題で、主力小型車「ノート」など販売済みの全38車種、計約116万台のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出た。各地域の販売会社のサービス工場などで安全性を再検査する。

 対象車は当初、計約121万台としていたが、普通車に比べ最初の車検までの期間が短い商用車の一部や、販売店で在庫となっていた期間に車検を受けた車を除外した。

 対象車種は当初の24車種から拡大した。同じモデルでも仕様が異なる一部車種を別車種とみなし、他社ブランド向けに受託生産した10車種を追加した。

 日産は大規模リコールの費用を約250億円とみている。10月末をめどに社内調査の結果と再発防止策を国交省に報告する。国交省は調査結果を踏まえ、行政処分などを検討。日産の西川広人社長ら経営陣は責任の明確化を迫られる。

 石井啓一国土交通相は6日の閣議後の記者会見で、日産が神奈川、栃木、福岡の3県に持つ5工場で検査資格のない社員が正規検査員のはんこで検査記録に押印していたことを確認したと明らかにした。不正押印によって記録上は問題ないように書類を偽装していた疑いがある。日産は国内に完成車工場が6つあり、残る京都府の1工場も確認を進める。

 再発防止のため新車の登録制度の見直しを検討する方針も表明した。

 リコールの手続きでは、日産の販売店が対象車両の所有者に通知を送り、販売店に車を持ち込んで検査を受けるよう求める。再検査は連休明けから本格化する見込みだ。

 対象は2014年1月6日から17年9月19日までに製造され、一度も車検を受けていない車。車検を受けずに工場で在庫として保管できる期間を加え、14年10月からとした当初の期間を広げた。

 具体的な車種としてはノートのほかミニバンの「セレナ」や電気自動車「リーフ」、既に生産を終了したスポーツ用多目的車(SUV)「ムラーノ」などが含まれる。他社ブランドには、いすゞ自動車の「エルフ」などがある。

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