家計簿アプリでトップ、利用者500万人超

株式ニューカマー

 □マネーフォワード・辻庸介社長兼最高経営責任者

 ITを活用した金融サービス関連企業のマネーフォワードは9月29日、東証マザーズ市場に上場した。家計簿アプリや法人向けクラウドサービスを手掛け、国内フィンテック市場の拡大に伴って事業の成長が期待されている。辻庸介社長兼最高経営責任者(CEO)は「日本を代表するフィンテック企業になりたい」と意気込む。

 --家計簿アプリの「マネーフォワード」が代表的なサービスだ

 「個人向けの家計簿アプリでシェア約3割のトップを占め、利用者は500万人を超えている。銀行、クレジットカード、電子マネーなど、幅広い金融関連サービスに対応し一元管理してデータを取り込み、自動で家計簿を作成する。資産管理を容易にすることで、お金に対する行動や意識が変化し、『お金の勉強や情報収集をするようになった』『ライフプランをつくった』といった反響が寄せられている。アンケートによると、利用者の約半数が平均月額約1万9090円の収支改善を実感しているという。基本的に無料で利用できるが、月額500円で有料サービスも受けられる」

 --事業者向けにクラウドサービスを手掛けている

 「会計、確定申告、請求書、給与、経費など、企業の管理部門向けのサービスを提供している。それまで手入力していたものが自動化され、生産性が大幅に改善されている。データがAI(人工知能)で自動仕訳され、会社のキャッシュフローがリアルタイムで把握できる。会計事務所の顧問先に導入または導入予定のクラウド会計ソフトは、当社が約6割でトップシェアを占める。クラウドサービスは成長余地が大きく、着実にシェアを伸ばしていくと見込んでいる」

 --事業の優位性は

 「創業以来5年間で延べ40以上のサービスをリリースした開発力があり、これまでにグッドデザイン賞など多数の受賞によって評価されてきた。全国各地の地方銀行などの金融機関、会計事務所などとの提携によって自社サービスのシェアを拡大している」

 --どのような成長戦略を描いているのか

 「個人向けと事業者向けの2つのサービスの事業の柱をつくり、市場自体も成長しているので、着実にシェアトップを獲得していく。その上で第3、第4の柱となる事業を確立する。またユーザーの同意を得た上で、当社の持つデータを活用して、お金の課題を解決できる新サービスをつくりたい」

【プロフィル】辻庸介

 つじ・ようすけ 京大農卒。2001年4月ソニー入社。マネックス証券を経て、12年マネーフォワードを設立し、現職。41歳。大阪府出身。

【会社概要】マネーフォワード

 ▽本社=東京都港区芝5-33-1 森永プラザビル本館17階

 ▽設立=2012年5月

 ▽資本金=30億2561万円

 ▽従業員=212人 (17年7月末時点)

 ▽売上高=26億8100万円 (17年11月期予想)

 ▽事業内容=プラットフォームサービス

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