東京海上とNTTデータ、貨物保険請求に仮想通貨技術 手続き短縮

 

 東京海上日動火災保険とNTTデータが、貨物の輸出入をめぐる保険金請求に、仮想通貨で使われているブロックチェーン技術を活用する実証試験を11月から始めることが分かった。関係書類を2国間で郵送しあう必要がなくなるため、実用化されれば1カ月程度かかる保険金請求の手続きを、1週間程度に短縮できる利点がある。

 両社は既に同技術を「契約」の手続きで試しており、今回、「請求」の試験をすることで、保険に関する一連の手続きが行えることを確認する。両社によると保険の契約と請求でブロックチェーンを活用するのは世界初。先駆的な取り組みで輸出入時の貨物輸送保険のプラットホーム構築を目指す。

 実証試験は2018年度中に完了する予定で、その後は貿易に関係する運輸会社や商社、銀行などブロックチェーンへの参加企業を増やし、できるだけ早期に実用化したい考え。

 通常、海外との貨物輸送で積み荷が壊れるなどの事故があった場合、現地から保険証券や事故報告書などを日本の保険会社に送り、日本からは契約約款などを取り寄せる必要がある。機密性が高い書類が多いため、やりとりは郵送で、書類を確認する関係機関も多岐にわたるため、支払いまでに1カ月以上かかるケースも少なくないという。

【用語解説】ブロックチェーン

 インターネットなどネットワーク上で、金融取引や重要データのやりとりなどを可能にする「分散型台帳技術」で、仮想通貨の基幹技術として開発された。巨大サーバーを持たず、複数のコンピューターがネットワーク上で取引の記録を同時に管理し、内容の相互確認が行えるため、高い透明性や信頼性を確保できることから、多様な用途への応用が期待されている。

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