覆面調査の満足度を基に業績改善支援

株式ニューカマー

 □MS&Consulting・並木昭憲社長

 経営コンサルティングを手掛ける、MS&Consultingは5日、東証マザーズ市場に新規上場した。モニターが店舗に足を運んで行う顧客満足度の覆面調査や従業員満足度調査を事業の柱としている。その結果を基に企業の業績改善や従業員の働きがい向上につなげる。並木昭憲社長は、人工知能(AI)やフィンテックなど他業界とも連携していくことで事業拡大を目指している。

 ◆消費者目線を重視

 --事業の特徴や強みは

 「調査とコンサルティングをワンストップで提供している点。調査結果の点数に一喜一憂するだけでなく、独自のコンサルティングノウハウによって顧客企業の業務改善を実現する。特にモニターが店舗に足を運んで行う覆面調査では、一般的にはマニュアル項目のチェックのみだが、当社ではどういったサービスがあったか、何を感じたかということを約2000字で記載してもらう。これによって消費者目線での調査を行えている」

 --業績は

 「直近5年間のうち2014年3月期は、合併に伴う一時的な費用計上で営業利益が前期比マイナスとなったが、実質的には増収増益で推移している。18年3月期の売上高は、前期比8.1%増で28億5600万円、営業利益は同10.6%増の5億6200万円を予想している」

 --上場の目的は

 「創業から3回メインの株主が変わっているが、13年に東京海上キャピタルの傘下になったとき、次の出口は新規上場にしたいと要望した。会社を将来に向けて成長させるには、上場して信頼度を高めることが有効だと思ったからだ。人材採用にも有利に働くだろう。調達した資金はITプラットフォーム開発や海外事業の拡大に充てる」

 ◆サービス業を開拓

 --顧客基盤をどう拡大していくのか

 「金融、宿泊、教育などのサービス業で新規顧客を掘り起こしていく。現時点で対象としている小売業やサービス業などの事業所は全国に約50万カ所存在している。うち当社は6万5000カ所弱を調査しているにすぎない。当社のサービスを活用することで業務改善が進み、業績に貢献するほか、従業員の働きがい向上にもつながっている。顧客の継続率は90%台で調査件数も順調に増加している。ほとんどがリピーターとなって経営が安定化している。今後、開拓する余地がある行政機関や公共交通機関まで含めると大きな潜在市場がある」

 --今後の成長戦略は

 「スマートフォンアプリでも閲覧できるようITプラットフォームの開発を進める。昨年には、タイと台湾に現地法人を設立して海外ビジネスにも着手した。20年の東京五輪・パラリンピックを控え、訪日旅行客ニーズの拡大が予想されることから、外国籍のモニターによるインバウンド対策に取り組み、高齢者、障害者向けサービスも提供していく。中長期的に営業利益で2桁成長を続けたい」

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【プロフィル】並木昭憲

 なみき・あきのり 千葉大法経卒。1986年日本エル・シー・エー(現エル・シー・エーホールディングス)入社、専務を経て、2008年5月MS&Consultingを設立し、現職。54歳。長野県出身。

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【会社概要】MS&Consulting

 ▽本社=東京都中央区日本橋小伝馬町4-9 小伝馬町新日本橋ビル

 ▽設立=2008年5月

 ▽資本金=5億5350万円

 ▽従業員=131人(17年7月末時点)

 ▽売上高=28億5600万円(18年3月期予想)

 ▽事業内容=リサーチ、経営コンサルティング

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