「東京倶楽部」でビジネスマッチング創出

 

 □明治安田生命保険・恒松尚常務執行役員

 明治安田生命保険が東京で2013年に始めた異業種交流会「東京倶楽部」は毎回活況を呈しており、年2回の交流会を待ち望んでいる企業も少なくない。参加企業が求めるビジネスマッチング機会を確実に設けてくれるからで、新たな販路開拓など事業拡大につなげた中小・ベンチャー企業は増えている。担当する恒松尚常務執行役員は「今後は立ち上がって間もない企業もサポートしていく」とベンチャー育成にも注力していく考えだ。

 --来年2月の第11回交流会の参加募集が始まった

 「2月19日に東京・高輪のグランドプリンスホテル新高輪で開催。650社・1000人の参加を予定している。毎回楽しみな講演は、大相撲元小結、舞の海秀平氏が『可能性への挑戦』をテーマに話す。講演者は経済界とスポーツ界から交互に呼んでいるが、参加企業にとって役立つ話になればと工夫している」

 --毎回盛況だ

 「東京の企業を対象に、新たなビジネスチャンスを創造する場を提供する目的で開催してきたが、順調に推移。平均すると1回当たり650社・1100人が参加している。参加者名簿を事前に作成し配布することで面会希望企業を募り、会場でマッチングさせてきた。これが評判で『事前配布の名簿を早くほしい』とせかされる。ビジネスマッチングへの期待が大きいからで、実際に『ビジネスにつながった』という声が届いている」

 --参加を希望する中小・ベンチャーは増えているのか

 「2月と7月の定期開催なので予定が立てやすくリピート率は高い。一方で毎回、新規参加組が約4割を占める。三菱系や芙蓉系などの大企業の社長、役員も来ており直接、名刺交換できるのは中小・ベンチャーにとって魅力だろう。感謝の声も聞く。これまで持てなかった幅広い人脈を構築できる可能性も高まるからだ。また会場で面会がかなわなくても事後マッチングの機会を設けており、商機を生かしたい中小・ベンチャーは参加しやすい。今後は立ち上がったばかりの企業をサポートしていく。インキュベーターの役割も果たし、取引先の発掘につなげてほしい」

 --強みは

 「異業種交流会は大阪で04年にスタートし、これまで38回開催した。ビジネスマッチングのノウハウを蓄えてきたので、マッチングにつながる交流会では一番と自負している。大阪西支社長時代に交流会を経験したが、今のほうが参加企業は積極的に動いていると感じる。それだけうまくいっていると思う」

 --課題は

 「地方との交流をもっと深めてほしい。ビジネスの中心である東京に進出したい地方の企業を応援したいからだ。大きな異業種交流会は大阪のほか、名古屋(14年から6回)、福岡(16年から2回)でも開催。また支社でも行っているが、首都圏に進出したい企業は多いので、より規模の大きな東京の交流会に来てほしい。マッチング機会を増やすため外資系企業にも門戸を開放している」

 --17年度からの企業ビジョンで、異業種交流会はどんな位置づけか

 「ビジョンで掲げる3つの絆『お客さまとの絆』『地域社会との絆』『働く仲間との絆』を軸にさまざまな取り組みを推進する中、東京倶楽部はまさに、お客さまとの絆、地域社会との絆を強めるものといえる。また地域との連携として、秋田、愛媛、宮崎、高知、島根の各県、八十二と北洋の2銀行と地方創生に向けた包括連携協定を締結した。具体的取り組みとしてビジネスマッチングを掲げている。今後は各自治体の地元企業の東京進出の足がかりとして東京倶楽部の活用を検討していく」

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【プロフィル】恒松尚

 つねまつ・たかし 和歌山大経済学部卒。1981年安田生命保険(現明治安田生命保険)入社。2013年理事札幌支社長、14年執行役業務部長、16年常務執行役員東京都心本部長。59歳。奈良県出身。

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