しずてつバスに女性営業所長 運転手出身では全国初 自らの経験「積極的にPR」 静岡

 
しずてつジャストライン初の女性営業所長となった元バス運転手の北川晃代さん

 静岡市内を中心にバスの運行を行っている「しずてつジャストライン」(静岡市葵区)に女性初の営業所長が誕生した。9月に西久保営業所長(同市清水区)に抜擢(ばってき)された北川晃代(みつよ)さん(52)だ。北川さんは元バス運転手。同社によると、女性のバス運転手が営業所長に就くのは全国でも初めてという。(島田清)

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 北川さんは建材業を営んでいた実家を手伝うために平成の初頭に20代半ばで大型免許を取得し、大型ダンプの運転を始めた。その3~4年後、大型ダンプを走らせていた時に、女性運転手が運転するバスとすれ違った。

 「自分にもできるのでは」と、バスを運転するために必要な2種免許を取得。平成7年に当時の静岡鉄道(現しずてつ)に入社し、それ以降、路線バスの運転手として働いてきた。

 同社に入社した当初は、幼い子供2人の子育ての真っ最中。会社側の理解を得て勤務時間を平日の午前6時から午後4時までにしてもらい、夫の協力もあって、どうにか仕事と育児を両立させることができた。

 現在は管理職としてバスの運行管理などを行っているが、「運転業務は楽しかった」と振り返る。30歳でバス運転手を始めた当時は同社の女性運転手はほかに1人しかおらず、乗客も「大丈夫ですか?」などと、温かく迎えてくれたという。

 同社では女性のバス運転手の採用を強化しており、現在は35人の女性バス運転手がいる。バス運転手に占める女性の割合は5%だが、全国のバス会社では比率が高い会社でも2~3%程度だといい、女性の登用が進んでいる方だ。

 長く男性中心の職場だったバス業界だが、少子高齢化の進展で深刻な運転手不足に直面している。同社では女性が安心して力を発揮できる環境を整えることが重要だとして、北川さんらを中心に「女性活躍推進社内プロジェクト」を発足。女性のバス運転手を“主役”にしたCMを製作するなどして、女性目線での改革に力を入れている。

 「男性社会でもやるべきことはやってきた」と自負する北川さん。自らの経験を通して、「女性でもこうした仕事ができるということを積極的にPRしていきたい」と話している。

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