自動車のCO2排出3割減へ EUが30年の規制強化 フォード、VWなど欧米メーカーのEVシフト加速

 
ホンダが東京モーターショーに出展したEVのスポーツカーの試作車

 欧州連合(EU)は8日、域内で販売する自動車の二酸化炭素(CO2)排出量に関する規制を発表し、2030年に21年の目標値に比べ3割の削減を要求した。また米自動車大手フォード・モーターは同日、将来のガソリン車の生産・販売禁止を検討しているとされる中国で、現地メーカーと電気自動車(EV)を開発、生産する合弁会社を設立する契約を結んだと発表。EVで出遅れ気味の日本メーカーは対応の加速が求められそうだ。

 EUの行政執行機関に当たる欧州委員会によると、21年から導入する1キロ走行当たり平均95グラムの排出量目標を、25年に15%、30年に30%それぞれ減らすという。規制値を守れなければ販売した新車1台につき決められた罰金を支払わなければならないが、ガソリン車やディーゼル車では達成は難しいとみられる。

 またフォードは現地の衆泰汽車と折半出資で合弁会社を作り、浙江省に新工場を設立する。当局の承認が得られれば、中国向けに価格を抑えた小型EVを販売する計画だ。両社の出資額は計50億元(約860億円)になる見通し。独フォルクスワーゲンも今年6月、別の中国メーカーとの合弁会社設立を発表している。

 一方、日本メーカーでも、すでにEV「リーフ」を発売している日産自動車が、EV専用の車台(プラットホーム)を開発。これを活用し、さまざまな車種のEVを効率的に製造できる態勢を整える。

 ホンダも専用の車台を採用した小型EVを19年に欧州で発売する方針で、東京モーターショーではEVのスポーツカーの試作車を公開した。八郷隆弘社長は「操る喜びをEVで実現する」としており、ホンダが得意としてきた走行性能をEVでも追求する構えだ。

 またトヨタ自動車は9月にマツダ、デンソーとともにEVの基幹技術を共同開発する新会社を設立した。「多くの参加を期待している」(永田理副社長)というトヨタの方針により、グループの日野自動車のほか、スズキやSUBARU(スバル)も参加する方向で調整している。

 ただ、欧米勢に比べると日本勢の出遅れは否めない。トヨタのEV連合も多くの会社が参加することで意思決定のスピードが鈍る懸念があり、環境規制への対応で後れを取れば、世界での販売競争の足かせになりかねない。

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