東芝「サザエさん」スポンサー降板に反響 高須クリニックが名乗り

 
東芝本社ビル

 東芝が約48年続けた人気アニメ「サザエさん」の番組スポンサーを降板する方向となり、美容外科「高須クリニック」が新スポンサーに名乗りを上げるなど反響が広がっている。国民的番組への関心が高いことを示すが、一方でテレビ広告での電機企業の存在感は低下し続けている。

 東芝の降板問題が明らかになった後の1日。高須クリニックの高須克弥院長がツイッターを更新し「電通とフジテレビにすぐ連絡した」とスポンサーに名乗り出たことを披露した。反響は大きく、転載が1万回を超えたという。一方で、インターネット上では「サザエさんといえば東芝だったのに」と寂しがる声は依然として多い。

 東芝は、エアコンやカラーテレビなどの家電が普及していった高度経済成長期末期の1969年にサザエさんの提供を始めた。その後、家電の販売が頭打ちとなる中でパソコンなど情報通信分野に力を入れ、98年に1社提供から撤退した。2016年には経営難で白物家電事業を中国企業に売却した経緯もあり、東芝関係者は「残念だが続ける意味合いは薄れている」と指摘する。

 電機企業では、パナソニックも13年に時代劇「水戸黄門」などを放送していたTBS系月曜午後8時の番組枠の1社提供を取りやめ、ソニーも15年にTBS系の「THE世界遺産」のスポンサーを降板した。日立グループによる「世界ふしぎ発見!」など継続番組もあるが、販売促進より企業イメージ向上の側面が強い。

 上智大学の碓井広義教授(メディア文化論)は「家電を頻繁に買い替える時代ではなくなり、テレビ広告の影響力も低下している。費用対効果を考えると降板は仕方のない選択だ」と話す。

 東芝は今後も経費を見直していく方針で、1956年から続くTBSの「日曜劇場」のスポンサーも降りる可能性がある。

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