「奇跡のスプマンテ」が本格上陸 伊藤忠食品が名門と仕掛けるワイン戦略

 
ベルルッキ社のワインセラー

 酒類分野に強い伊藤忠食品がワイン事業に力を入れている。イタリア最高峰のスパークリングワインである「フランチャコルタ」のパイオニア、グイド・ベルルッキ社と日本における独占販売契約を締結。スパークリング市場が世界的に拡大するなか、国内でも百貨店などでの販売を通じ、高付加価値のワインを求める消費ニーズに訴求したい考えだ。

 イタリアで造られるスパークリングワインは「スプマンテ」と総称されるが、フランチャコルタはその代表格と呼ぶべき存在だ。

 フランチャコルタは、ロンバルディア州東部のフランチャコルタ地域で醸造され、イタリアワイン法の「統制保証原産地呼称(D.O.C.G)」の認定を受けたワインを指す。

 最低18カ月という熟成期間は、シャンパン(最低15カ月)よりも長く、深みと完熟したブドウの使用で飲み飽きることのないフルーティーで柔らかな味わいが特徴だ。厳しい規定を守って造られる品質の良さは、「フランチャコルタの奇跡」と呼ばれるほど、イタリアでは高級ワインの名声を得て高く評価されている。

 1961年にそのフランチャコルタをイタリアで初めて瓶内2次発酵で醸造したのが、醸造家でベルルッキの現会長であるフランコ・ジリアーニ氏だ。

 伊藤忠食品はベルルッキと独占販売契約を締結し、今月から太いパイプのある百貨店や外食ルートへ販売を開始して、国内におけるブランドづくりを進めることにしている。

 8日に都内で開かれたお披露目イベントには、酒類・流通業界の関係者やインフルエンサーなど約100人が参加。ベルルッキのパオロ・ジリアーニ副社長もイタリアから駆けつけ、華やかなムードのなか、参加者はスプマンテによく合うイタリア料理とともに、ベルルッキのさわやかで深い味わいに酔いしれた。

 伊藤忠商事グループは、米青果物大手「ドール・フード・カンパニー」からアジアの青果物事業と、缶詰や飲料など全世界の食品加工事業を買収するなど、世界的に食品事業を強化している。伊藤忠食品の高垣晴雄社長は「消費が二極化するなか、本当によいもの、高付加価値の食品へのニーズは高まっている。素晴らしいパートナーと手を組めた」と今後の展開に自信をみせた。(SankeiBiz 柿内公輔)

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