東芝、資本増強6千億~8千億円 複数案から年内判断 ファンドなどに意向確認

 
東芝=東京都港区芝浦(宮川浩和撮影)

 経営再建中の東芝が検討している資本増強策が6千億~8千億円規模で、複数の案があることが10日、分かった。金融機関を通じてファンドなどの投資家側に引き受けの意向確認を始めた。1株当たりの価値が大きく希薄化する場合は臨時株主総会を開いて決議する必要があり、年内に枠組みを固めて実行するかどうかを判断する。

 負債が資産を上回る債務超過の額は、来年3月末に約7500億円を見込む。資本増強は、2年連続の債務超過で上場廃止になる事態を回避するのが目的だ。

 半導体子会社「東芝メモリ」(東京)の売却が来年3月末に間に合わなくても、資本増強によって上場維持を確実にできれば、係争が続く協業相手の米ウエスタン・デジタルに対し優位に和解交渉を進められるとの思惑もある。

 現時点では、ファンドへの第三者割当増資により6千億円規模を調達する案が検討の軸になっている。債務超過の解消に足りない分は東芝が保有債権の一部を売却するなどして賄う。8千億円の案は、財務基盤の回復に加えて成長への資金を確保する狙いがある。

 枠組みは議決権のない優先株か、普通株に転換する権利が付く社債かなど論点が多い。公募増資もあり得るが、直近決算への監査意見が限定付き適正のため難しいとの見方が強い。調達額や手法は流動的な面がある。

 東芝は米ファンドのベインキャピタルが主導する「日米韓連合」に東芝メモリを2兆円で売却し債務超過を解消する方針で、関係各国の独禁法審査に入っている。投資家側の反応次第で、主要取引銀行からの借入金の一部を優先株などに切り替える案もある。

 東京証券取引所は上場廃止ルールを厳格適用し、東芝メモリ売却が遅れた場合の救済措置を否定している。

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