関東信越国税局の新しい取り組み

Sakeから観光立国
(左から)竹田酒造店の竹田成典代表、府中誉の山内孝明社長、刀禰俊哉局長、外池酒造店の外池茂樹社長

 □平出淑恵(酒サムライコーディネーター)

 関東信越国税局は、管内の茨城、栃木、群馬、埼玉、新潟、長野の6県の中に、全国の国税局で最も多い342の酒蔵を抱えている。今年88回目となる同国税局酒類鑑評会の技術研究会に、筆者も参加する機会を得た。

 今回は208の酒蔵から吟醸酒175点、純米吟醸酒190点、純米酒76点が出品され、「吟醸酒の部」で外池酒造店(栃木県益子町)の「燦爛(さんらん)」が最優秀賞を受賞。「純米酒の部」は竹田酒造店(新潟県上越市)の「かたふね」、全国に先駆けて新設された「純米吟醸酒の部」は府中誉(茨城県石岡市)の「渡舟(わたりぶね)」がそれぞれ最優秀賞を受賞した。

 鑑評会は、国税局管内で製造される酒類の品質向上を図り、酒類業の健全な発達に役立つことを目的に毎年、開催されている。

 今回、関東信越国税局では、製造技術力の向上や産業振興に向けて、これまでの出品区分である、吟醸酒の部、純米酒の部に加え、新たに純米吟醸酒の部を設けて、酒造会社間で技術を深めあう機会を拡大するなど、大幅な改革を行った。

 純米酒はここ数年、市場価値が高くなっていることから、製成数量比率(製造場で造られた酒類の数量割合)が大幅に増えているためだ。

 今回の鑑評会は前回よりも多くの出品を数え、刀禰俊哉局長は表彰式で「いずれもが、香りと味が調和した逸品ぞろいの、素晴らしい酒質であったと伺っている。当局としては、見直しにより、いずれの部においても一層の技術の向上がなされ、当局管内の清酒の評価がさらに高まっていくことを期待している」とあいさつした。

 表彰式の後、別会場で技術研究会として、最優秀賞、それに次ぐ特別賞を受賞した出品酒を含め、全ての出品酒の試飲の機会が設けられ、酒造関係者を中心に多くの参加者が熱心に利き酒をする姿が見られた。

 会場は、蔵元たちの酒造りへの情熱が満ち、筆者も会場の熱気に圧倒された。

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【プロフィル】平出淑恵

 ひらいで・としえ 1962年東京生まれ。83年、日本航空入社、国際線担当客室乗務員を経て、2011年、コーポ・サチを設立、社長に就任。世界最大規模のワイン審査会、インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)のアンバサダー。日本ソムリエ協会理事、日本酒蔵ツーリズム推進協議会運営委員、昇龍道大使(中部9県のインバウンド大使)などを務める。

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