パナソニック 掃除機「iT」

フジテレビ商品研究所 これは優れモノ
サイクロン式。重量は2.2キロ、オープン価格

 □コードレススティック掃除機「iT(イット)」

 ■主力機として手軽に長く使える

 11月に入り、爽やかな晴れ間が続く日も多くなった。秋は乾燥した空気が大陸から運ばれ、秋雨によって大気中の塵(ちり)が落ちるため、大掃除には最適の季節でもある。今回の「これは優れモノ」は、手軽に掃除ができるコードレススティック掃除機を取材した。

 ◆心理的バリアー取り除く

 「掃除機をかけることの心理的なバリアーを取り除くことが目標です」と話すのは、パナソニックリビング商品課の柴田絢香(あやか)さん(23)。今回取材する掃除機は、柴田さんが同社入社後に初めて担当する商品だという。

 現在、国内にはさまざまなタイプの掃除機が流通している。昔からあるキャニスタータイプといわれる、本体と吸い込みノズルがホースでつながれているもの。充電式のコードレスで軽量なスティックタイプ。さらには、自動で動くロボット掃除機などだ。また、ごみの集塵(しゅうじん)方式にも紙パック式やサイクロン式などがあり、いざ購入する際に迷う人も多いのではないだろうか。

 柴田さんによると、現在の市場ではキャニスタータイプの流通量が多い。週末にまとめて徹底的に掃除をするという家庭を中心に好まれているという。

 ◆持ち運びやすさに魅力

 一方で近年は、共働き家庭の増加やライフスタイルの変化で、掃除機選びも変わりつつある。「キャニスタータイプだと、まずは掃除機を引っ張り出す作業がおっくうという声もよく聞くようになりました」と柴田さん。

 そうした中で、その手軽さが受けて市場が拡大しているのがスティックタイプだ。特に、こまめに掃除機をかける家庭では、普段から壁際に立てかけておいて気になったらさっと使えるコードレスのスティックタイプに人気が集まっている。コードレスは部屋ごとにコンセントを抜き差しする必要がなく、上下階の持ち運びが楽なことも魅力のようだ。

 一般にスティックタイプは、充電式の場合は一回に使える時間やバッテリー寿命に限りがあることなどから、キャニスタータイプの“サブ”というイメージもある。だが、「コードレスのスティックタイプとキャニスタータイプの両方を所有している人へのアンケートでは、前者をメインに使っている方が6割以上」(柴田さん)と、実際には多くの人がコードレスのスティックタイプを重宝していることが分かった。

 そこで、今年6月に新発売したコードレススティック掃除機「iT(イット)」では、メインの掃除機として使ってもらうことを意識した。同商品では、コードレスのスティックタイプでは珍しく紙パック式も採用。「手を汚すことなく手軽にごみを捨てられる紙パック式は高齢の方からの支持がある」(柴田さん)ためといい、幅広い層の取り込みを狙ってラインアップに加えた。

 一方のサイクロン式では、空気を吸い込むフィルターに特殊加工を施したステンレスを採用。従来の繊維フィルターと比べて髪の毛やほこりが付着しにくく、付着しても取りやすくなっている。

 スティックタイプでは、バッテリー性能も重要なポイント。柴田さんは「約3000回使用できる高効率のリチウムイオン電池を採用しましたので、長くお使いいただけます」と太鼓判を押した。

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 ≪interview 担当者に聞く≫

 □パナソニック リビング商品課・柴田絢香氏

 ■ノズルの変形でより使いやすく

 --商品開発のいきさつは

 共働き家庭の増加や清潔意識の高まりで、手軽に使えるコードレススティックタイプの掃除機市場が伸びている。市場の需要は2014年に116万台だったが、16年は181万台となる見通しで、17年は217万台の大台に乗ると思われる。これまでも、コードレススティック掃除機は販売してきたが、家庭で“メイン”の掃除機として使ってもらえるよう、機能やデザインを一新した。

 --コードレススティックを使うと掃除の頻度が高くなる

 小さな子供がいたり、ペットを飼ったりしている家庭では、こまめに掃除することが多いと思われる。その結果として、使い勝手の良いコードレススティック掃除機が選ばれているのだと思う。当社の調べでは、このタイプの掃除機を所有する人の4割以上が1日に最低でも1回は掃除機をかけるというデータもある。

 --ごみの吸い込みノズル部分にも工夫が施された

 通常の掃除機では吸い込みノズルが固定されていて、隙間部分の掃除には、アタッチメントを交換する必要があった。「iT」では、通常はT字型のノズル部分が、本体を持つ手を軽くひねることで、i字型に変形できる。壁と家具の隙間の奥にも楽にノズルを差し込んでごみを吸い取ることができる。ノズル内側のブラシは3種類で、フローリング、カーペット、畳など床の種類を選ばずごみを取ることができる。また、ノズルを壁に当てると、吸い込みノズルの前面が上に開く構造なので、壁際のごみももれなく吸い取ることができる。

 --開発で苦労した点は

 リビングに置いても違和感がないようにデザインにこだわった。スリムなデザインなので、紙パックを収めるスペースの確保に頭をひねった。斜めに収納する構造にすることで、現在市販されている紙パックをそのまま使えるようにした。このほか、壁に立てかけても倒れないよう、接触部分に特殊なゴムを張り付けるなど、細かい使い勝手にも気をつけた。

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 ■フジテレビ商品研究所

 「企業」「マスコミ」「消費者」をつなぐ専門家集団として1985年に誕生した「エフシージー総合研究所」内に設けられた研究機関。「美容・健康科学」「IPM(総合的有害生物管理)」「食品料理」「生活科学」の各研究室で暮らしに密着したテーマについて研究している。

 http://www.fcg-r.co.jp/lab/

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