変化する遊びの「場」と「質」

遊技産業の視点 Weekly View

 □ぱちんこジャーナリスト LOGOSインテリジェンスパートナー・POKKA吉田

 全国のぱちんこ店のほとんどが加盟する全日遊連という団体がある。ここが定期的に統計調査をしているが、9月末時点で加盟店舗数が9774店舗となっており、1万を切る状態が続いている。ほぼ毎月連続で加盟店舗数は減少しており、市場縮小傾向のように映る。

 ところが、遊技機の設置台数推移はそこまで市場縮小とはいえない。警察庁の統計によると昨年末時点での遊技機総台数は2012年末と比較して6万台以上減少しているが、1店舗あたりの設置台数は実は増加している。昨年末時点では平均で約412台であり、12年末から約34台増加しているのだ。

 これは、少台数の店が減り多台数の店が増えているということを示している。要するに「店舗の大型化が進んでいる」ということである。

 店舗商売というのは、店舗の実態が変化しやすいものだ。映画キューポラのある街で描写されたようなぱちんこ店は今は存在しない。かわりにといってはなんだが、最新設備を導入した総設置台数が1000台を超えるような大型店が全国的に台頭してきている。

 店舗の大型化が顕著になっているという点では、小売業界とも似ている。大型のアウトレットモールは今ではどこにでもあるが、小さな商店はどうか。人の日常の行動が車移動の範囲に拡大することによって、地域で網羅密集していた小さな店よりも、少し離れたところの大型店に消費者が集まる。ぱちんこ業界もその例に漏れず、大型店の台頭がずっと進んでいることを警察庁の統計データも示している。

 ぱちんこは遊びだ。遊びの「場」が変化していくということは遊びの「質」も変化する。そこにこの産業が見据えるべき課題と目標がありそうだ。

 最大の課題である射幸性は規則改正で抑制された。そろそろ店内禁煙義務となりそうだ。あとは、遊技機の魅力ということになるだろう。この先数年ほどの遊技機製造業者の動向が、ぱちんこ産業の行く末を左右することになると私は考えている。

                   ◇

【プロフィル】POKKA吉田

 ぽっか・よしだ 本名・岡崎徹。1971年生まれ。神戸大学経済学部中退。著書に『パチンコが本当になくなる日』(扶桑社新書)など。2016年2月から本名の岡崎徹としてぱちんこ業界紙「シークエンス」発行人編集長。

Read more