【走る家電 変わる経済構造】(上)EV ベンチャー旋風 (1/5ページ)

2010.1.13 05:00

 ■異業種参入 平成の産業革命

 ガソリン量産車の先駆けである「T型フォード」が世に出て100年。電気自動車(EV)は、クルマの作り手や売り手の顔ぶれを大きく変えようとしている。キーワードは「家電」自動車だ。電機大手や家電量販店の中には、EVを期待の「大型家電」と位置づけるところもある。平成の産業革命ともいえるEVを取り巻く電機や自動車部品、ガソリンスタンドなど周辺産業の構造転換を追う。  

 晴れ渡ったカリフォルニアの青空の下を、オープンタイプの真っ赤なスポーツカーが疾走する。曲がりくねった道も加減速をきびきびとこなしていく。時速96キロ(60マイル)までの加速は4秒弱、1回の充電で走れる距離は320キロ(200マイル)以上で、ガソリン車を超える走行性能を持つEVだ。もちろん、エンジンの爆音も排ガスも全くない。

 車体重量の軽い英ロータス社の「エリーゼ」をべースに、大量のリチウムイオン電池を搭載した高級スポーツEV「テスラ・ロードスター」。価格は1000万円前後するが、その姿は米国のテレビやインターネットで繰り返し流されて人気を集め、カリフォルニア州のアーノルド・シュワルツェネッガー知事が購入したことでも話題を呼んだ。

 生産するのは、米自動車ビッグスリーのゼネラル・モーターズ(GM)でも、クライスラーでもない。IT企業が集まるシリコンバレーのベンチャー企業で、米グーグル創業者らが出資するテスラ・モーターズだ。

 ビッグスリーの凋落(ちょうらく)に歩調を合わせ、米国では、シリコンバレーやその周辺で設立されたEVベンチャーが、存在感を増している。

  • 米映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場し、人気を博した名車「デロリアン」も、エンジンを取り外し、EVに生まれ変わる=広島市
  • 米映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場し、人気を博した名車「デロリアン」=昨年10月、広島市
  • シリコンバレーから生まれたテスラ・ロードスター。日本でも、中古車大手ガリバーインターナショナルが発売予定だ=東京都葛飾区

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