2010.2.23 05:00
□ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)代表取締役兼CEO 森辺一樹
新興国市場で後れを取ってしまった日本企業は今、「新興国内需対応型」戦略への変革を求められている。
日本は戦後著しい経済成長を遂げた。その過程における日本企業のグローバル化を分類すると次の3つのステージに分類できる。
まずは、日本で製造した製品を内需へ、そして欧米のマーケットへ輸出したステージ1だ。次に、プラザ合意前後から、さらに欧米マーケットへ売るために一斉に日本企業の欧米進出が始まった。よりマーケットに近い場所で作り、そのマーケットで多く売る。これがステージ2である。そして、30年ほど前から東南アジアや中国の労働力を活用するアジア進出が始まった。日米欧へ売るために、中国やアジアでより安く作る。これがステージ3である。
どのステージも先進国が販売ターゲットであり、アジアへの進出は生産機能の進出だった。新興国政府は、日本企業を誘致することで生まれる雇用や経済発展に期待し、積極的に協力した。中国では、地元政府が工場設立のための特別な区域「開発区」を設け、そこに工場用地と建物、従業員までも用意し、減税と言ったメリットまで付けて至れり尽くせりであった。