2010.3.1 05:00
型取り用の「フィッター」は文字通り頭にフィットし、狂いのないベースづくりに役立つ【拡大】
薄毛に悩む男性はもちろん、女性のファッションアイテムとしても愛用されているかつら(ウィッグ)。その代名詞とも言えるのがアデランスだ。かつらメーカーのパイオニアとして、常に国内外で業界をリードしてきた。
アデランスがトップを走り続けてきたのは“髪を再現する”ことを最大の目標に研究開発を積み重ねてきたからだ。
アデランスの創業は1968年。それまで女性用かつらはあったが、「男性用の需要もあるはずだ」として男性用のオーダーメードかつらの専門販売店を始めた。人工毛髪などを植える下地で、頭皮にあたる部分(ベース)にネットを使い、毛髪を編み込んだタイプのかつらを販売すると大きな反響を呼んだ。
しかしこのタイプには不自然さが残ってしまうという欠点があった。このため74年、ネットのベースに加え、頭皮に似た感触を持つ合成樹脂の人工皮膚を用いたかつら「AS-1」を発売。自然な見た目はもちろん、着け心地のよさも実現した。
また、それまでは接着剤でかつらを固定していたため、着脱のしやすさも求められた。このため、女性が使う髪留めからヒントを得て、残っている自毛に留めることでかつらを簡単に着用できる「ワンタッチストッパー(AQ-15)」を採用したかつらを翌75年に発売した。
セロハンシートを頭に巻き、セロハンテープで留めて型を取るというベースの作り方の改良にも着手した。79年に化学メーカーと共同で、熱で変形させられる合成樹脂を頭にかぶせて型を取る「フィッター」を開発し、より狂いの少ないベースを作ることに成功した。