PBビール「100円の溝」 サントリー、もう一つの破談 (1/3ページ)

2010.3.10 05:00

昨年7月に鳴り物入りで売り出したイオンのPBの第3のビール「トップバリュ麦の薫り」=2009年6月29日の発表会

昨年7月に鳴り物入りで売り出したイオンのPBの第3のビール「トップバリュ麦の薫り」=2009年6月29日の発表会【拡大】

 世界5位の食品会社の誕生と期待を集めたキリンホールディングスとサントリーホールディングスの経営統合。統合比率で折り合いがつかずに破談で幕を閉じたが、サントリーには、このほかにもう一つの“破談”があった。サントリーが生産を担当し、小売り大手のイオンが激安プライベートブランド(PB、自主企画)として投入した「第3のビール」の打ち切りだ。ジュースよりも安い1缶100円の低価格が話題になったが、サントリーは昨年末で生産を打ち切り、イオンも現在の在庫がなくなり次第、販売を取りやめる。関係者によると、昨年7月の発売以降、価格戦略などをめぐり両社に溝が広がったという。

1本50円、自販機にもデフレの波 大手メーカー飲料も(1月13日)

イオン、販売終了へ

 「ビール類のPB商品は、年間500万ケースは必要」

 発売の1年前にあたる2008年夏。サントリーの佐治信忠社長とイオンの岡田元也社長は会談し、「第3のビール」のPB化で基本合意した。

 イオンはPB商品の売上高で国内小売りトップ。ホワイトスペースと呼ばれる、まだPB化していない商品の中でビール類は残された“大物”の一つだった。一方、サントリーにとっても工場稼働率が高められ、広告宣伝費もいらないPB生産は、悲願のビール事業の黒字化に向け魅力あるビジネスだった。

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