PBビール「100円の溝」 サントリー、もう一つの破談 (2/3ページ)

2010.3.10 05:00

昨年7月に鳴り物入りで売り出したイオンのPBの第3のビール「トップバリュ麦の薫り」=2009年6月29日の発表会

昨年7月に鳴り物入りで売り出したイオンのPBの第3のビール「トップバリュ麦の薫り」=2009年6月29日の発表会【拡大】

 両社は09年初頭から協議をスタート。イオンによると、350ミリ缶の価格をメーカー品より2割程度安い100円にすることをサントリーに通知。さらに年間100万ケース以上の生産を前提に段階的に出荷することなどを取り決めたという。

 そして7月24日に発売。節約志向もあって予想通り爆発的な売れ行きを示し、初回出荷分の16万ケース(大瓶20本換算)をわずか2週間で完売した。

 しかし、このころから両社の間にすきま風が吹く。イオンはサントリーに増産要請を早々にしたが、「『製造の継続は難しい』と、驚きの返事があった」(イオン幹部)という。

 その後、9月に入って生産再開で合意。ただ、増産はわずか10万ケースにとどまり、さらに「6缶628円」を提案したサントリー案をイオンが拒むなど折り合いが最後までつかなかった。

 卸を通さず反発

 業界のタブーを破るサントリー、イオンによる100円ビールの登場は波紋を呼んだ。とくにイオンは今回の100円ビールで卸を通さないで直接取引する仕組みを構築。一方、サントリーも国内大手ビールメーカーとして初めてPBビールを小売りに供給した。

 ただ、「メーカー製品が売れなくなる」として卸、小売り、他のビールメーカーから怨嗟の声が上がったのは事実。一部の卸ではサントリー製品の取り扱い中止をにおわす空気があったという。

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