【生かせ!知財ビジネス】公的研究機関特許に“仕分け”の気配 (1/2ページ)

2010.3.15 05:00

 国や自治体などの予算で運営される公的研究機関や大学法人、公的研究支援機関(公的機関)などで生まれ、管理されている特許の扱いをどうすべきかの課題が浮上している。

 ◆管理特許半減を論議

 ある公的機関は管理する約1万件の特許の半減を論議し始めている。特許の獲得とライセンスの支援を行ってきたが、大半が未活用特許のまま。特許の維持費(特許年金)は年々確実に増えるが、ライセンス収入が伸びる保証はないからだ。

 一方、「教授には従来、出願を強く勧めてきたが、今は抑えている」とは首都圏の国立大学法人関係者。同様の現象は私大でも起きている。都内の大手私大ではTLO(技術移転機関)の廃止を検討中で、研究者に対し過去に得た特許の帰属を移す打診を始めた。ある研究者は「維持費は個人の負担になる。今ごろになって…」と憤るが、民間組織だけに対応は明快だ。

 問題は公的機関の方だ。その主眼は研究活動で、特許は付随的なものだったはず。ある公的機関トップは「それなら特許保有をやめてしまえ」と怒ったという。特許が資産として十分活用されない状況への対処に、各公的機関は戸惑い始めている。

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