【スポーツ経営放談】就職難で磨かれた学生は優秀 (1/3ページ)

2010.3.15 05:00

 来週多くの大学で卒業式が行われる。ところが2月1日現在、就職希望者の内定率は80%、2000年以降最悪の水準だ。内訳を見ると、卒業予定者は約56万人。うち就職希望者が40万5000人。これに対し、内定者は32万4000人。卒業はするが就職を希望しない学生が約16万人もいる。彼らは大学院に進んだり、家業を継いだり、と自分なりの道を定めていることだろう。だが、就職をあきらめて就職希望者の数に入っていない学生も多いと聞く。そんな潜在的未内定者を含めると、就職できない学生はもっと多くなる。再来年の就職も厳しいといわれており、学生はもちろんのこと大学関係者にとってもゆゆしき事態が続くのは避けられそうもない。

 学びは自分への投資

 一方、スポーツの世界では違った現象が起こっている。卓球の福原愛選手が競技生活と学業の両立は困難との理由で大学を中退する。ゴルフの石川遼選手は大学に進むことを断念した。個人競技の石川や個人種目が主となる福原はエンドースメント(個人のスポンサーシップ)契約を結び、経済的に恵まれた中で、勝負に集中することを決心した。彼らは競技に「勝つ」ことが求められており当然の帰結と考える。だが、両選手を含め、プロ選手でも「学ぶ」ことを忘れてはいけない。

 特に、石川や福原のように、経済的自立を果たしている選手には、個人授業を勧める。当代一流の先生たちに出張してもらい、哲学、宗教、軍事を含むあらゆる分野について、試合の合間をぬって、移動する途中の飛行機や電車や車の中、休憩を取るホテルで、場合によっては食事を一緒に取りながら、話を聞くことで十分。質問があればいつでも対応してもらえるホットラインがあれば完璧(かんぺき)だ。けた外れの年収だから、さほど難しいことではないはずだ。

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