平坦ではない「光の道」 回線分離論 方向定まらず (1/4ページ)

2010.6.28 05:00

光の道構想による経済効果の試算

光の道構想による経済効果の試算【拡大】

 2015年までに全世帯にブロードバンド(大容量高速)サービスを普及させようという「光の道」構想。原口一博総務相が鳴り物入りで打ち出したこの構想が参院選後の本格論議に向けて動き出した。政府は新成長戦略に「光の道」を明記し、総務省の光回線論議に一定の距離を置いていたNTTも24日付で、ブロードバンド通信事業のグループ統括部門を設置。ブロードバンド普及に向け、政府とNTTが歩調を合わせた格好だ。野村総合研究所によると、ブロードバンドの全国普及による経済効果は11年度から10年間で73兆円に達するという。ただ、光の道構想実現の鍵となる光回線分離論の方向性が定まっていないなど、「ブロードバンド全世帯普及」への道のりは平坦(へいたん)ではない。(芳賀由明)

NTTも積極姿勢

 24日のNTTの株主総会。その同じ日にNTTは、三浦惺(さとし)社長直轄の「ブロードバンド推進本部」を設置し、グループを挙げて光回線サービスの普及に取り組む姿勢を株主にもアピールした。

 そもそもNTTは光の道構想に消極的だった。総務省の作業部会で検討されたNTTの光回線分離が実現すると、NTT組織再編につながりかねないためだ。ここにきてNTTが光回線サービスの普及に力を入れる姿勢を示したのは、光回線分離論に対する株主の不安を取り除く狙いがあったとみられる。

 「(光回線サービスを)ワンストップでやってほしいというニーズは強い。何らかの形で応えたい」。渡辺大樹取締役は株主総会で繁雑な窓口の整理を約束した。その第一歩がブロードバンド推進本部だ。

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