2010.7.21 05:00
医療・介護関連大手のニチイ学館子会社でIT(情報技術)関連企業のサイバークラーク研究所(東京都千代田区)は、医療現場における医師の事務作業を支援するサービスを7月下旬から始める。医師が記述する診断書や診療記録といった煩雑な書類作成作業の効率化が図れるため、医師の作業の負担軽減や、本来の業務である診療行為に専念できる環境づくりにつながるという。
病院勤務医を中心に医師不足が深刻化する中、医療業界では、長時間勤務など医師の過重労働が大きな問題となっている。医師は診療行為に追われながらも、診断書、診療情報提供書(紹介状)、診療記録の作成など煩雑な事務作業を手がけなければならず、大きな負担となっている。
新しいサービス「サイバークラーク」は、自動的に音声を文字に変換する音声認識技術を活用する。医療現場で、医師は録音機などを使って、診断書といった書類に書き込む内容を声で吹き込む。
録音した音声データは、自動的に文字化されて、インターネットを経由して、データセンターに送られる。その上で、医師事務作業補助業務に関する専門知識を持つスタッフらが、データの内容確認や修正作業を行う。スタッフの手配といった人材面は、ニチイ学館が受け持つ。
業務負担の軽減で、医師は患者への診療時間をより多く確保でき、待ち時間の短縮につながるため、患者の満足度の向上にもつながるとしている。
サービスは当初、関東や関西圏など都市部で展開。介護施設への応用も視野に入れる。2013年3月期の営業黒字化を目指し、14年には売上高30億円を見込んでいる。(神庭芳久)