2010.7.25 07:00
還暦を過ぎてマラソンにチャレンジし、ホノルルマラソン初参加から完走。以降、82歳の今日まで21回の連続出場を更新するのは、鉄人経営者として知られるネジの総合商社コノエの河野榮会長である。
コノエは今年、創業58年を迎える老舗だ。「ネジの販売を通じて社会にアイデアで奉仕することをモットーにしている」と河野会長は話す。
単に仕入れて販売するだけの卸売業ではなく、顧客や取引先から得たヒントをベースに、コノエならではのオリジナル商品を提供する「創造開発型商社」を標(ひょう)榜(ぼう)する。
代表例のひとつがヒットを飛ばした「測量鋲」。開発のきっかけは「知り合いの測量屋からこんなものできないか」と相談をもちかけられたことから。
測量鋲は工事の基準となる測量点に打ち込むくぎのこと。河野さんは鋲の頭部十字の溝を刻んで測量時の精度を向上させ、ネジ技術を生かしてらせん状に溝を切ることにより、打ち込みやすく抜けにくい測量鋲の開発に成功した。
1960年代後半のことで、瞬く間に日本中の道路測量に欠かせない測量鋲として飛ぶように売れた。2006年には国土交通省の委託で、緯度・経度・水準などの道路情報が記録されたICチップ入り鋲を開発している。
測量鋲に続く最近のヒット商品が簡単に主婦でも手で閉められる「ノブスター」だ。