【FP中浜祐士の金融サバイバル講座】顧客も社員も高評価の証券会社

2010.7.29 05:00

短期売買による株価乱高下が相次ぐが、本来は長期投資が基本だ(ブルームバーグ)

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 【注目記事】

 助言と運用実績で高評価 エドワード・ジョーンズ

  

 米調査会社が実施した総合サービス提供に関する年次調査で、エドワード・ジョーンズが2年連続で首位の評価を受けた。(7月21日 ブルームバーグ)

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 皆さんはエドワード・ジョーンズという米国の証券会社をご存じでしょうか? 同社は本店をセントルイスに構え、店舗数において全米一(約1万店)の規模を誇る証券会社ですが、質的にもリーマン・ショックが起きた2008年、軒並み業績を悪化する同業他社を尻目に、好業績を達成したエクセレントカンパニーです。注目記事ではファイナンシャル・アドバイザーの助言を受ける4500人の投資家からのアンケートで、同社が2年連続1位の評価を得たニュースを紹介しています。

 その強さの秘密は、普通の証券会社とは異なる経営戦略にあります。まず特筆すべきは店舗オペレーション。日本の金融機関の支店では多くの人が働いていますが、同社の支店には、原則1人の営業マンと1人のアシスタントしかいません。店舗コストを徹底的に抑えたローコスト経営は、日本で言えば家族経営のコンビニのようなイメージです。コンビニと異なる点は来店型でなく訪問型の営業スタイルです。営業マン兼支店長が、日々顧客の自宅を訪問する対面営業。日本で対面営業というと、営業マンに過大なノルマを課す過酷なイメージがありますが、同社はフォーチュン誌が選ぶ「最も働きやすい会社ベスト100」の上位に毎年のように名を連ねています。

 なぜ顧客のみならず社員からの評価も高いのか? エドワード・ジョーンズは、長期投資を実践することで「顧客のファイナンシャル・ゴール」を目指すという明確な理念を持っており、それがブランドイメージとして営業マンだけでなく、広く投資家にも伝わっているからだと思います。エドワード・ジョーンズの「ブランドと機能」を使い、顧客とアドバイザーが長期投資を実践する仕組みを構築しているところが強みなのです。

 顧客層もゴールドマン・サックスが相手にするような超富裕層ではなく、約8割は口座残高500万円以下の人です。一人一人の顧客は小さくても顧客数の伸びが違います。「長期投資の恩恵を顧客と分かち合う意識」と「ローコスト・オペレーションによって実現する経済的インセンティブ」が、営業マンの高いモチベーションを促進し、エドワード・ジョーンズをエクセレントカンパニーの座に押し上げたといえるでしょう。

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