■日本酒使ったカステラ
長崎と京都。日本の伝統に彩られた2つの地域の匠が出合うとき、和菓子の新たな歴史が始まる-。
1793(寛政5)年創業の老舗和菓子店、菓秀苑森長(かしゅうえんもりちょう)(長崎県諫早市)は、日本酒を使ったカステラ「酒粕ていら~saketella~」の販売を開始した。カステラ本来の上品な味わいに、日本酒の芳醇(ほうじゅん)な香りが絶妙に合わさった、大人のための逸品だ。
京都・丹後市に居を構える造り酒屋、竹野酒造とコラボし、同社が製造販売する日本酒「弥栄鶴(やさかつる) 山廃純米七〇(やまはいじゅんまいななまる)」を使った。京都で開発、栽培された貴重な酒造好適米「祝」を採用したこだわりの酒だ。
「とろける半熟生カステラ」などの斬新なカステラで注目を集める菓秀苑森長にとって、「弥栄鶴 山廃純米七〇」ほど創作意欲の湧く素材はほかになかった。すぐに竹野酒造の若き杜氏(とうじ)・行待佳樹(ゆきまちとしき)氏とともに新たなカステラの開発に着手した。日本酒に加えて、熟成された純米吟醸酒の酒かすを混ぜてこくを出すなど、試行錯誤の末に「酒粕ていら」を完成させた。
産学連携の一環として、オンラインで経営の学士を取得できるビジネス・ブレークスルー大学(東京都千代田区)も開発を支援した。ツイッターやフェイスブックを使ったネーミングコンテストの開催や、販促の特別授業の開講を通じ、学生たちのユニークなアイデアを多く盛り込んだ。