【開発物語】「ミラ イース」ダイハツが誇りをかけて生み出した“究極”の自信作 (1/7ページ)

2011.9.26 05:00

プロジェクトチームの主なメンバー。1年7カ月の短期間開発を達成した=大阪府池田市のダイハツ工業デザインセンター

プロジェクトチームの主なメンバー。1年7カ月の短期間開発を達成した=大阪府池田市のダイハツ工業デザインセンター【拡大】

  • 「ミライース」を発表する伊奈功一社長=20日、東京都港区のホテルグランパシフィックLEDAIBA
  • 世界初となる2トーン一体成形のインパネ
  • エコをイメージした「ミライース」のエンブレム
  • シャーシー担当の平岡雄治課長は、構造の見直しで低コストでの軽量化に取り組んだ

 ≪STORY≫

 ダイハツ工業の新型軽乗用車「ミラ イース」は、ガソリン1リットル当たり30キロメートルというハイブリッド車(HV)に匹敵する燃費性能と、80万円を切る低価格が売りモノだ。自慢の低燃費性能は画期的な新技術によるものではなく、既存技術の積み上げで実現。軽最大手のプライドをかけて開発した自信作だ。同社の伊奈功一社長は「軽の存在価値を消費者に問う」と強調。HVや電気自動車(EV)に対抗する「第3のエコカー」として注目を集めそうだ。

 「イース」のコンセプトカーが、公表されたのは2009年10月の東京モーターショーだった。燃費性能を最重視し、リッター30キロを当時から標榜(ひょうぼう)した。

 この年の5月にトヨタ自動車が3代目HV「プリウス」を発売したばかり。さらに三菱自動車もEV「アイ・ミーブ」を投入した。こうした動きもあって、日本だけでなく世界の自動車メーカーが、HVやEVを中心に据えたエコカー戦略を続々と表明。当時のモーターショーはまさに、HV、EVのコンセプトカーばかりが目立つ状況だった。

 その中でダイハツは軽自動車を既存の技術で、HV並みの性能を実現する「イース」を展示し、異彩を放った。

 ただし、今回発売したイースは、モーターショーで出展されたコンセプトカーとはまったく仕様が異なる。例えば、コンセプトカーは2ドアなのに対し、イースは4ドア。さらに全長もイースは約30センチ長い。

デザイン以上に変わったのは「燃費性能にかけるコスト」

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