東芝は26日、トレーラーで運べる放射能汚染土壌処理装置「サリー・ソイル」を開発したと発表した。土壌にたまった放射性セシウムを97%除去することが可能。1日当たり砂場2面相当分の1.7トンの処理が行える。学校や公園などの土壌や下水処理施設の汚染灰の処理に、装置と作業員を派遣し、1件当たり数百万円で除染を請け負う計画だ。
東芝は原子炉など原発関連施設を手掛けているが、福島第1原発の事故後、国内の原発ビジネスは滞っている。再スタートさせるには、土壌や水に蓄積した放射能を除去する取り組みの強化が不可欠と判断した。
新装置は2台のトラックで運搬でき、原発の定期検査時に、機器に付着した放射性物質を取り除く技術を応用。土壌などからセシウムを溶かし出し、吸着材を使って除去する仕組みを採用した。縦20メートル、横20メートルの校庭であれば、5日で作業が完了する。発生する廃棄物は土壌容積の1~4%という。線量がより高い汚染土壌が大量にある場合は固定式装置で対応する考えだ。
環境省の試算では、福島第1原発事故に伴う除染活動で生じる土壌や廃棄物は合計で最大、東京ドーム35杯分に相当する4400万立方メートルに上るという。
東芝では「飛散した放射性物質の解決抜きに原発の再稼働や新設の計画が動き出すのは難しい」(佐々木則夫社長)とみて、除染ビジネスを本格化することにした。