スマホ急増で弊害表面化 架空請求、ウイルス… 環境整備追いつかず (3/3ページ)

2012.1.21 05:00

 国も対応策検討

 NTTドコモのスマホでは、ネット接続サービス「spモード」の不具合でメールの送受信がしづらくなったり、メールアドレスが他人のものと置き換わるといったトラブルが昨年末から今年初めにかけ発生。利用者の急増にシステムが追いつかなかったためで、利用者には不安が広がった。

 信頼回復に向け、ドコモは社長をトップにした再発防止のプロジェクトチームを設置。スマホの拡販に力を注ぐ事業者だが、利用者に対する“説明責任”を果たし、適切な利用環境を整備しなければ、利用者離れを招く恐れもある。

 国も対応に乗り出した。20日には個人情報流出への対応策を検討するワーキンググループの初会合を開催。6月をめどに議論の内容をまとめる。昨年12月には有識者などで構成する「スマートフォン・クラウドセキュリティ研究会」の中間報告も出た。各事業者の連携や利用者への普及啓発のほか、利用者に対してもOS更新やウイルス対策ソフトの利用などを呼びかけている。総務省情報セキュリティ対策室は「利用者も意識を変えないといけない」と指摘する。(中村智隆)


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