電機・重電各社、市場急拡大で追い風 EV向け二次電池事業を強化

2012.4.7 05:00

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 電機・重電各社が、電気自動車(EV)向けの二次電池や充電システム技術の売り込みを強化している。自動車各社が新車の投入計画を相次いで打ち出し、市場が急拡大するなか、ビジネスチャンスの広がりが期待できると判断しているためだ。

 東芝は、環境省が東京都港区で進めるEVバスの運行と電池利用に関する実証研究の委託先として選定された。

 実証研究には、同社製の二次電池「SCiB」と定置用蓄電池を使い、一日に6~8回の急速充電を繰り返し、耐久性を調べる。検証期間は2012年度からの2年間。

 同社のSCiBは、15分間で電池容量の80%までの急速充電が可能で、すでに三菱自動車の「i-MiEV(アイ・ミーブ)」のほか、ホンダが今年発売する「フィットEV」に搭載が決まっている。今回の実証研究を通じて大型車向けの技術開発も加速させ、国内外での売り込みに利用する考えだ。

 明電舎は、住友電気工業と組んで、EV向けの蓄電部品を開発し、15年度に発売する。体積を通常部品の3分の1に抑えた特徴を売り込み、20年度までにEV市場で3割の搭載率を目指す。

 また、日立製作所は従来の同社製品に比べ設置床面積を半分に低減した電力制御装置向け小型パワーモジュールを、三菱電機は体積を半分に減らした小型モーターをそれぞれ開発。ともに小型化で、車内の居住空間を広げられるようにした。

 電源ケーブルに触れなくても充電が行えるシステムを開発しているのがIHI。ケーブルの引き回しやコンセントの抜き差しが不要となる利点を自動車メーカーにアピールして、販売拡大につなげる狙いだ。(今井裕治)