経団連が30日発表した2012年4月入社の新卒採用に関するアンケート結果によると、企業が選考にあたって最も重視した点は、9年連続で「コミュニケーション能力」(82.6%)だった。「主体性」(60.3%)、「チャレンジ精神」(54.5%)などが続いた。
採用を実施した企業は全体の94.8%で前回調査(11年4月入社)より0.6ポイント減少した。また、前回より採用人数を「増やした」企業は46.6%と前回より8.5ポイント増加したのに対し、「減少した」は29.5%と6.8ポイントの減だった。
13年4月の採用予定も94.7%が実施し、そのうち、12年4月入社と比べた採用予定人数について「増やす」と回答した企業は34.5%だった。
既卒者の応募受け付けも「実施している」または「13年4月入社対象の採用選考から実施予定」と回答した企業は75.0%となり、「今後実施を検討する」と回答した企業を合わせると87.0%にのぼった。
学生の就職活動長期化を是正するため、会員企業の倫理憲章を改訂したことについて、13年4月入社の広報活動の開始時期を「11年12月1日以降」もしくは「12年1月以降」に短縮した企業は89.0%。選考活動の開始を4月1日以降に短縮したことも49.7%が「評価する」または「どちらかと言えば評価する」と答えた。