しかし、日本市場では、中台勢は世界で認められた実力を発揮できていない。IDCジャパンによると、12年7~9月期の国内パソコン市場は、首位のNECレノボグループ(27.2%)を除き、富士通(18.7%)、東芝(11.9%)と日本勢が上位を占める。エイサー、エイスースの苦戦が浮き彫りになる。
個人向け市場ではマーケティング力の差も歴然だ。家電量販店の店頭を歩くと、日系がブランドごとに商品棚を占有しているのに対し、外資系はひとまとめにされていることが多い。
それでも、中台勢は「目の肥えた消費者が多い日本市場で成功できれば、世界のどこでも成功できる」と、日本市場攻略を重要課題に位置付ける。反撃ののろしは「中台など外資系にとって特に厳しい」(業界関係者)とされる法人向けビジネスで、すでに上がっている。
大学生協に突破口
具体的には、レノボは国内トップのNECと組み、法人向けの厚い壁をぶち破った。両社は昨年7月、国内パソコン事業を統合。レノボはNECにサポート業務を全面委託するなど効率化を図っているほか、全国7カ所の店舗展開により、認知度アップに取り組む。