【ワシントン=柿内公輔】ロイター通信は13日、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)と仏大手プジョー・シトロエン・グループ(PSA)が提携強化に向けた交渉を当面中断すると報じた。PSAの業績悪化が原因としている。
両社は2月に包括提携で合意し、GMがPSAに出資して共同で新車開発や部品調達を行う方針を表明。欧州債務危機で経営不振のGMの独子会社オペルとPSAの合弁事業も検討されているとみられていた。
だが、ロイターによると、PSAの業績低迷による財務の悪化や、PSAの金融子会社に保証を行った仏政府が人員削減の緩和を求めたことなどが問題として浮上。関係筋はロイターに対し、「市場の改善が見込まれる2014年まで提携強化は望めない」との見方を示したという。
GMの報道担当者は一部米メディアに、「PSAとの提携は予定通り進んでいる」とコメントしたが、ロイターの報道に関する直接的な言及は避けた。