NECは5日、暗闇や濃霧などの悪天候時に撮影した視認しにくい映像を鮮明化する新技術を開発したと発表した。映像監視をさまざま環境で行うことで街頭や屋外監視カメラなどの映像からテロや犯罪の未然防止につながるという。
新技術は撮影した映像を、前後に撮影された複数の映像と重ね合わせて同時に解像処理を行う。これにより、夜間も撮影可能な高感度カメラなどでも画質が粗くなり不鮮明な場合も、物体や人の顔などをよりきれいに映像化する。
霧やもやでの撮影は、光が水滴に反射し白っぽく見えるため、光の反射の仕方を解析し、カメラと被写体との間にある光の透過率などを推定する技術を開発した。
それぞれの技術にNECの大規模映像処理を組み合わせることで、望遠カメラや旋回カメラなどを使って、広範囲を24時間クリアな画像で確認できる。同社は捜査目的やテロ、犯罪の未然防止のほか、都市全体を把握できる監視システムにも適用できるとしている。