太陽電池を包むガラス管の中には冷媒がセットされ、発電と同時に発生する熱も回収する。熱で水を温め、ハウス栽培や工場・ビルの暖房に活用できる。
同社はこの装置を5000台以上つなぎ、発電能力が1000キロワットを超える大規模システムの本格販売にも2013年度から乗り出す。農業経営者や工場などに売り込む方針で、余剰電力は電力会社への売電を想定している。大規模システムは4億円程度になる見込み。ハウス栽培に導入した場合、8年間で初期費用を回収できるという。15年度に100億円の販売を目指す。
同社は、シャープの元常務で東京大学先端科学技術研究センターの富田孝司特任教授が09年8月に設立した。3月末現在の従業員数は57人で、宮城県大崎市に工場を持つ。