USJ幹部は「個人的にだが、日本はテーマパークに限らず、エンターテインメントの対価が低いと感じる」と指摘する。
来場者がエンターテインメントの対価としていくら支払うかという料金は、アーティストやサービスに対する価値を表すひとつの指標ともいえる。
この幹部は「価値のあるものを提供し、価格アップという形で提供したものの地位をあげていくことも、われわれの役目ではないか」と主張する。
どこまで値上げ?
USJが今後どこまで値上げを続けるかは、もちろん経済情勢や消費者の動向によるだろう。ただ、現在はフロリダにしかないハリー・ポッターエリアを450億円投資して完成させるほか、今夏にも大型アトラクションを計画するなど、投資が施設の魅力に反映されれば、USJの集客力が高まっていくことは間違いない。
USJが今年度、スローガンに掲げるのは「世界最高をお届けしたい」だ。約束通り、世界最高レベルのエンターテインメントがきちんと提供され、ファンが納得しさえすれば、“米国並み”という価格の目安はあり得るのかもしれない。
(阿部佐知子)