不動産仲介大手の三鬼商事によると、大阪のビジネス地区の賃貸オフィス空室率は、2月の平均が10・48%で、7カ月ぶりに10%台に悪化。グランフロントとダイビル(大阪市北区)の完成で既存ビルの解約が増えたことが影響した。
三鬼商事の統計に京橋地区は含まれていないが、大阪市のオフィス仲介業者によると、OBPを含む京橋地区の空室率は20%前後とみられ、グランフロントにテナントが引き抜かれる例もあるという。
OBP開発協議会事務局によると、就業人口の最近のピークは平成20年の3万5500人で、大きな変動はないが、当初の計画規模の3万8千人に達したことは過去にない。
電機大手は梅田近辺に集中
東芝、日立製作所グループ、三菱電機など大手電機メーカーの関西における営業拠点は梅田近辺に集中している。パナソニック関係者によると、旗艦ショールームをグランフロントに移転させる同社にとって、効率化の面で営業部隊を梅田へ移転させるかどうかが一時期、検討課題の1つになった。家賃の高さがネックになったが、業界関係者の間では今でも移転の可能性があるとの観測が消えていない。