首都の変化は、鉄道の相互乗り入れによってもたらされた。横浜と渋谷間の東急東横線と、渋谷と池袋を結びさらに西武、東武線につながる東京メトロ副都心線が3月16日つながった。連休中に渋谷から新宿で映画を観ようとした私は、満員のためにかなわず、新宿御苑でサンドイッチを頬張った。人波に押されるようにして、電車を乗り継いで下町の散歩に逃れた。
地下鉄の東京メトロ銀座線は渋谷の谷間を突っ切って、同線の渋谷駅は地上2階部分にある。東横線と副都心線がつながってから、かつてならラッシュアワーの時間帯でも、始発の乗客のほとんどが座っている。
東横線の渋谷駅が地上から地下に潜ったため、乗降客は銀座線の駅までビル4階分ほどもある移動を嫌ったのである。その代わりに、地下でつながる半蔵門線でひとつ目の表参道駅に向かう。そこでは同じフォームで銀座線に乗り換えられる。