おいしい国産小麦食パンの挑戦 日本の食糧自給率向上へ貢献 (2/4ページ)

2013.6.24 08:00

ゆめちからの刈り入れ風景。敷島製パンの開発チームは生産農家を廻って賛同者を増やしてきた=北海道芽室町

ゆめちからの刈り入れ風景。敷島製パンの開発チームは生産農家を廻って賛同者を増やしてきた=北海道芽室町【拡大】

  • 食料自給率アップを目指し生み出された、ゆめちから入り食パン
  • ゆめちから入りのパンを使って子供向けのサンドイッチ教室も開催した=東京都江東区
  • もっちりした食感にこだわったゆめひかり入り食パンの研究開発に取り組む高光健太郎主任研究員=名古屋市
  • 「ゆめちから入り食パン」の開発にあたる(左から)高光健太郎主任研究員、根本力開発本部長、上野恵美子チーフ=東京都目黒区

 ただ、商品開発は出だしから高い壁にぶつかった。日本の小麦自給率はわずか約11%で、そのほとんどはうどんや菓子に向いた中力粉や薄力粉用の小麦。パンの主原料となる強力粉用の国産小麦はそもそも調達が難しい。外国産に味で負けないものとなればなおさらで、外国産と勝負できる強力小麦探しに根本氏は産地を奔走する日々が続いた。

 「これならいけるかもしれない」(根本氏)

 展望が開けたのは20年9月、北海道芽室町の北海道農業研究センターで紹介された強力小麦の新品種「北海261号」との出会いだ。北海261号は、粘り気の強い超強力粉ができる。早速、同年11月にパンの試作品を作り、盛田社長へ届けた。

 「こんなにおいしいパンができるのか」。261号改め、「ゆめちから」と名付けられた新品種の味に自信を持った盛田社長のゴーサインで商品作りが本格的にスタート。社長は自ら北海道の小麦生産農家を訪ね、「作ってくれたらうちが買いますから」と、ゆめちからの作付け拡大へ、農家の説得を続けた。

ただし口に粘つきが残る課題もあった

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